アパート経営の理想と現実をまとめてみました。
アパートを購入しさえすればバラ色の人生が待っている!などと考える方は必ず失敗します。
現実をしっかり見て、安定したアパート経営を目指しましょう。
では具体的に見ていきましょう。
目次
アパート経営の理想と現実まとめ
①アパート経営は不労所得なんでしょ?
現実:案外やることが多い
管理会社に丸投げしている無責任オーナーや税理士を雇っていて清掃も外注できるような一部の力あるオーナー(地主大家やメガオーナー)は別として、残債の残るアパート経営初期のオーナーは不労所得なんて言ってられません。全て人任せにしようものなら支出も大きくなって赤字に転落します。
では最低限どんなことをしなければならないのでしょうか。
通帳の記帳
どんなオーナでもこれはやるでしょう。
管理会社からちゃんと入金があるか、確認しておきましょう。
管理会社も入金額を間違えることがありますし、稀に倒産することがあります。
入金日が後ズレするようなら倒産の予兆です。
すぐに管理会社を変更しましょう。
確定申告のための資料整理
領収証や管理会社からの収支報告書をまとめて確定申告します。
税理士にお願いもできますが、余計な経費がかかります。
修繕計画
日常のこまごました修繕については管理会社がやってくれますが、大規模修繕についてはオーナーの判断が大きく左右します。
管理会社に言われるがまま大規模修繕していてはすぐに資金がショートします。
どのタイミングで実施するか、どの程度実施するか、見極めが必要です。
②管理会社丸投げでOKでしょ?
現実:常に判断を求められる
入居審査やトラブルがあった場合の対応など、管理会社から連絡がきてどうすべきが判断を求められます。
迷惑な入居者に退去してもらう場合はオーナーの名前で裁判を行うことになります。
最終的な責任はオーナーが負います。
建物に起因した事故が発生するとオーナーの責任になります。
③お金が入ってウハウハ
現実:大規模修繕や突発修繕にビクビク
100坪クラスの小~中規模アパートでも外壁修繕&塗装に最低でも300万円はかかります。
時々水道管や下水管が駄々をこねたり、雨漏りが発生したりします。
④自分の物件は大丈夫
現実:災害・火災は突然やってくる
地震や洪水、台風がいつやってくるか分かりません。
火災もいつ発生するか分かりません。
アパートの一室で事件事故、孤独死が発生することだってあります。
⑤一棟持てば世界が変わる
現実:何も変わらない
毎月のローン返済や固定資産税の支払いに追われ、また修繕費が怖くて事業資金に手を付けられません。
⑥節税になる
現実:節税?意味不明。節税のために買ったら2棟目は買えませんよ?
アパート経営で他の事業、例えばサラリーマン所得を節税するにはアパート経営を赤字にする必要があります。
経営が赤字だと金融機関は融資してくれません。
アパートをキャッシュで買えるようなお金持ちの方や相続税対策を考える必要のある資産家は別ですが。。。
⑦生命保険の代わりになる
現実:団信に入ると金利がアップ
物件価格によっては通常の生命保険で十分。黒字経営できているなら相続が発生しても問題ないでしょう。
⑧ローン完済すれば将来無借金の土地が手に入る
現実:建物を取り壊して土地を手に入れるには入居者の退去が必要。貸主の都合で入居者を退去させることは思っている以上に大変です。
貸主の都合により入居者を退去させる場合の退去費用は高額になることがあります。
それに仲良くなった入居者が悲しい顔をして退去していく姿を見ると悲しくなりますよ。
⑨年金対策になる
現実:老後に大規模修繕&家賃低下の2重苦
老朽化は避けられません。
オーナーが老後を迎えるころには所有しているアパートの周辺には築浅のアパートが乱立し、家賃競争に巻き込まれます。
大規模修繕をするだけの余裕がなければ家賃低下は免れず、またローンの返済が終わっていなければ悲しい現実が待っています。
おわりに
いかがだったでしょうか。
アパート経営の理想と現実をまとめてみました。
アパート経営に不老所得を求めたり、リッチになれることを夢見て実際にチャレンジすると現実は違った・・・という声をよく聞きます。
不動産で不労所得を求めるなら軍用地投資やREITがいいかもしれません。
人と人との関わり合いのあるアパート経営はリスクを伴います。
逆に言えばリスクを最小限に抑えることでより多くの利益を稼ぐことができます。
この辺がアパート経営の醍醐味と言えるのではないでしょうか。